ダイエット中のつらいことの1つが、おやつを食べられないことではないでしょうか? おやつを食べられないことがストレスになり、終わった途端にドカ食いしてリバウンドしてしまうなんてことも。しかし、おやつと一言で言ってもいろいろあります。ヘルシーおやつを上手に活用することで、ストレスなくダイエットを成功させることも可能です。今回はそんなヘルシーおやつについて紹介していきます。

Profile
KOZUE
栄養士×健康×食
安心安全で美味しさ追求するお弁当屋さん KokoBenTokyoの代表。
大事にしたいことは、人、本質、そして何よりも楽しく幸せに感じながら生きること。食からライフスタイルを豊かに。2017年パースとメルボルンへ留学。その後結婚・出産を経験し2児の母となる。
KokoBenTokyo /栄養学・分子栄養学・ホールフードを学んだ栄養士が、科学的根拠に基づいた食生活の提案と、無添加調味料&たっぷり野菜のお弁当・ケータリングを提供。「質的な栄養」を大切に、健康と心の豊かさを届けます。子どもの健やかな成長の土台作りにも栄養学を活かし、Instagramやnoteで分かりやすく発信中。
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[1]おやつ=太るは間違い?
一般的におやつと言えば、砂糖たっぷりの甘いものをイメージする人も多いかもしれません。しかし、上手におやつを選べば、必ずしも太るというわけではありません。実は食事と食事の間が空き過ぎてしまうと、逆に太りやすくなると言われています。その理由は大きく3つあります。
- 糖質が中性脂肪として多く溜め込もうとする
- 急激な血糖値の上昇を引き起こす
- 早食いやドカ食いを引き起こす原因につながる
ヘルシーおやつを上手に活用することで、これらの原因を取り除き、逆に太りにくい体を作ることも可能になるのです。
[2]上手なヘルシーおやつの取り入れ方のポイント
ストレスになるのを防ぐためにヘルシーおやつを取り入れることはとても大切です。しかし、ヘルシーおやつであっても間違った食べ方をすると太る原因にもつながるので、ポイントをしっかりと押さえて取り入れましょう。
▼食べ過ぎには要注意
いくらヘルシーとは言え、おやつはあくまでも食事と食事の間の飢餓感を抑えたり、1日3度の食事で摂れなかった栄養分を補うためのものです。そのため、いくらヘルシーと言っても一度に食べ過ぎることはよくありません。カロリーではなく、糖質量をコントロールすることがダイエットにも、健康維持にも繋がります。
▼食べる時間は昼食と夕食の間がおすすめ
おやつを食べる時間も、実はダイエットを成功させる上で大切なポイントです。私たちの体は1日24時間を3つの働きで役割分担しています。4時~12時は排泄(体の老廃物を排泄)の時間、12時~20時は消化(食べることと消化)の時間、20時~4時は吸収(吸収と利用)の時間であると言われています。
また、私たちの体の中には時計遺伝子の一種でBMAL1(ビーマルワン)という体の中の脂肪を増やしたり、血中のブドウ糖を増やす遺伝子が存在しています。この遺伝子は夜に活発になり、昼間に落ち着くというリズムで働いています。
そのため、消化の時間であり、この遺伝子の働きが減少している14時~15時が一番脂肪が作られにくく、おやつを食べるのに適しているのです。※食事を摂った時間帯や食べた物にも影響します
▼質の良いおやつ選びは必須
ヘルシーおやつを選ぶ際は、質に気をつけてください。残念ですが、質が悪ければ体にとってはいい作用をもたらしてはくれません。まずは食品表示で確認することはもちろん、可能であれば原材料の産地や質についても確認しましょう。

[3]おすすめの市販のヘルシーおやつ12選
ここからは実際にどのようなヘルシーおやつがあるのか詳しく説明していきます。
▼ドライフルーツ系
ドライフルーツは持ち運びしやすく、手軽にフルーツの栄養を摂取できるのでおすすめです。材料がフルーツだけのものを選ぶことで、自然の甘味を感じることができ、砂糖たっぷりの甘さを欲しいという欲求を抑えることにも一役買ってくれます。
ただし、フルーツを丸ごと食べることになるので、原材料であるフルーツは無農薬や自然栽培、オーガニック、それが難しければ減農薬や低農薬、特別栽培のものを選びましょう。
薬膳で使用されている、クコやナツメなどもおすすめ◎。
※砂糖が添加されているドライフルーツには糖質の取りすぎに注意
▼海藻系
海藻系も低カロリーで手軽に食べることができるので、おすすめです。のりはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。ただし、味付けのりは甘味料や旨みを出すための食品添加物が使用されている場合もあるので、味の付いていない焼きのりを選びましょう。
他にも、昆布は腸内環境を整えてくれる食物繊維や、脂肪燃焼を助けてくれるビタミンB2が豊富に含まれています。噛み応えがあり満腹感を得やすい点もおすすめする理由の1つです。どれを選ぶ時も、どんなもので味付けされているのか確認しましょう。理想は素材そのものだけのものですが、もし味付きを選ぶ場合には、食品添加物や化学調味料が使用されてないものを選ぶように心がけましょう。
▼かぼちゃの種
かぼちゃは実だけでなく種も全て食べられます。その中でも種は実よりも栄養価が高いと言われています。自宅のオーブンで焼くだけで食べられますし、市販で売られているものを購入してもいいでしょう。その場合は味付けされてないものをおすすめします。
▼ナッツ系
ナッツはダイエットに不向きな食材であると思われがちですが、実は食べ方に気をつければそうではありません。ナッツは歯ごたえもあり栄養価も高いので、口がさみしい時に少量つまむおやつとして持ち歩くのにはおすすめです。
ナッツであれば、アーモンド(※アレルギーに注意)やカシューナッツ、ピスタチオなどどの種類でもいいでしょう。特におすすめなのは、くるみです。抗酸化作用も高く生でも食べられます。1日の目安は7粒ぐらいがいいでしょう!
ただし、今はいろいろなフレーバーで味付けされているものが多いので、選ぶ時は未調理でローストされただけ(無塩無糖)の商品を選ぶようにしましょう。そして、消化不良にも繋がるので食べ過ぎには注意しましょう。また、ナッツ系は意外とカビやすいため、少量サイズでの購入をおすすめします。

▼ジャーキー
ジャーキーは噛みごたえがあり、少量でも満足感を得やすいです。また、ダイエット時にも必要な良質なタンパク質を手軽に摂ることができるのでおすすめです。ただし、添加物等の原材料などを確認する必要があります。
▼果物類
ドライフルーツもおすすめしましたが、もちろん生の果物をおやつにするのもいいでしょう。全ての果物に共通することですが、可能であれば無農薬や自然栽培、もしくは可能な限り農薬が使用されていないものを選ぶことをおすすめします。
- バナナ:エネルギー源として即効性があるほか、食物繊維が豊富なので腸内環境を整えて便秘解消を促します。また、手軽に食べることができて腹持ちもよいので、1本食べるだけでも十分満足できます。
- りんご:食物繊維による便秘解消や、ポリフェノールによる脂肪燃焼効果、ビタミンCによる美肌効果が期待できます。
- グレープフルーツ:グレープフルーツのヌートカトンと呼ばれる香り成分には脂肪の燃焼を促す働きがあります。また、ナリンギンと呼ばれる苦み成分には食欲を抑えて満腹感を得やすくする働きもあるので、ダイエットの時におすすめです。
- ブルーベリー:ブルーベリーに豊富に含まれているポリフェノールには、脂肪を作るのを抑えたり脂肪分解を促す働きがあります。
▼アボカド
アボカドは別名、森のバターと呼ばれるほど脂質が豊富な食べ物です。アボカドに含まれる脂質の代表的なものはオレイン酸といわれ、体に脂肪が溜まるのを抑える働きがあります。
▼ゆで卵
低カロリーで腹持ちがよく、おやつにも食事にもなる食べ物です。満腹感も得やすいので、食事量を減らすことにもつながります。ただし、たまごを選ぶ際は価格で決めるのではなく、どんな飼料(最低限、遺伝子組み換えでないもの)を食べているのか、どのような飼育環境で育てられたのかを確認し、安心できるものを購入しましょう。
▼蒸したいも類
さつまいもやかぼちゃを食べやすい大きさにカットして蒸し器で蒸したり、鍋に敷き詰めて塩をパラりとかけて(少量の水を加えてもよし)フタをして弱火でじっくり火を通す塩煮にしたものをおやつにするのもいいでしょう。
腹持ちがいいのはもちろん、食物繊維が豊富なので便秘解消も期待できます。ただし、糖質なので食べ過ぎに注意してください。
▼飲み物類
ダイエット中、食べ物に気をつけるのはもちろんですが、飲み物もちょっと気をつけるだけで効果が変わってきます。一般的な砂糖や甘味料がたっぷり使用されている清涼飲料水や甘い系のコーヒーは避けた方がいいでしょう。
おすすめなのは、水や炭酸水(味の付いていないもの)、緑茶、ハーブティー、生姜入りの温かい飲み物、ボーンブロススープ(腸ケアをしながら小腹を満たす)味噌汁です。

[4]市販のヘルシーお菓子は選ぶ時に要注意
最近はオーガニック素材でできたおやつもスーパーなどでよく見かけるようになりました。しかし、中には名前だけで中身は添加物の多いスナックなどジャンクなものとほとんど変わらない商品が存在しているので、見極める目を持つ必要があります。食品表示を確認して、添加物がなくシンプルな素材しか書かれていない商品を選ぶことが大切です。
残念ながら日本で製造されているおやつの多くは、マーガリンやショートニングなど、外国では規制されているトランス脂肪酸が使用されている商品が多いです。
また、甘い=太るという概念が根強いことから、日本人には糖質ゼロや低カロリー、カロリーゼロが好まれて、返って人工甘味料が多く使われているものが多いです。しかし、このように人工的に作られたものは消化するのに体に負担がかかってしまうので、可能な限り避けることをおすすめします。
[5]おやつがやめられない理由も考えてみよう
基本的に、通常の食事に栄養の足りない補食として+αでおやつを食べることに問題はありません。おやつの内容に気にさえすれば、むしろおやつは摂ったほうが良いと考えます。
しかし、甘いものへの欲求が強かったり、抑えられなかったり、食べすぎてしまう時は、体にとって必要な栄養素が不足している場合が多いと言われています。特に女性に多く見られるのが、おやつを食べすぎたから今日の夕食は抜こう、抜けば大丈夫というような考えです。しかしそうではありません。基本は食事で、おやつは+αということを忘れないでください。これはヘルシーおやつでも同じです。ヘルシーおやつだからと言ってたくさん食べても大丈夫というわけではありません。

[6]栄養士KOZUEさんがおすすめする 自宅で簡単に作れるヘルシーおやつレシピ
【アボカド醤油がけ】
<材料>
- アボガド 1個
- オリーブオイル 適量
- 木桶醤油 小さじ1
<作り方>
アボカドカットしてオリーブオイルと木桶醤油(腸活に◎)をかけて完成
【プロテインベリースムージー】
<材料>
- ホエイプロテイン(グラスフェッドホエイプロテインがおすすめ) 20グラム
- 冷凍ベリー 100グラム
- オーツミルク 100グラム
- ココナッツオイル 10グラム
(甘さが欲しい場合はバナナ)
バナナ 1/3〜1/2本
<作り方>
- ホエイプロテイン/冷凍ベリー/オーツミルクをミキサーにかける
- 甘さが欲しい場合はバナナを入れる
- ココナッツオイルを入れると免疫力UPのエネルギー源にもなるのでおすすめ
- →純カカオパウダーを入れるとチョコベリー味。

[7]ヘルシーおやつを見極める目を養って、おやつと上手に付き合っていこう
ヘルシーおやつはダイエットの時には強い味方です。ただし、ヘルシーおやつだからいくらでも食べていいということではありません。そして、今回おすすめしたものでも質のいいものを選びましょう。無理なダイエットでストレスがかかってリバウンドを起こさないためにも、ヘルシーおやつを上手に活用してストレスなく理想の体を手に入れましょう。
